産後の脱毛（分娩型脱毛症）の原因
産後、急激に抜け毛が増える脱毛症。
女性ホルモンが増加する妊娠期に成長期を維持してきた髪の毛が、産後の変化で一気に停止期に入るために起こります。通常1年ほどで回復しますが、うまくカバーできないことも・・・。
ケース1
産後4ヶ月です。髪を軽く引っ張ると2～3本抜けるのですが、この時全く痛くないのです。
気持ちいいぐらいに抜けます。
ついつい面白いので引っ張るのが癖になっています。
出産後、髪が抜けるのは聞いていましたが、いつまで続くのでしょうか？そして抜けていったところから、また毛は生えてくるようになるのでしょうか？
ケース2
妊娠初期に抜け毛が酷かった場合、産後も抜け毛が酷くなりやすいでしょうか。
元々、毛量が多く抜け毛も多いタイプです。
妊娠初期のつわり全盛期に、洗髪やドライヤーの度、怖くなるくらいの抜け毛をしました。
安定期とともにいつの間にか異常な抜け毛は治まり、幸い見た目は変化無く済んでいます。
しかし産後は抜け毛するとよく聞くので、また髪が抜けて今度は禿げたらどうしよう、と不安です。
妊娠中に抜け毛が酷かった経験者の方の産後のお話、周りの方からの体験をお聞きしたいです。
産後の脱毛はいつから？いつまで続くの？？
女性ホルモンは、ヘアサイクルが成長期から退行期・休止期に移行することを抑制する働きがあります。つまり女性ホルモンは、豊かな髪を育むことにつながっているのです。
しかし妊娠中の女性は、女性ホルモンのレベルが高いため、毛髪は退行期・休止期に移行せず、脱毛しにくい状態になっています。
妊娠中の女性は、髪がつやつやしていて、肌がしっとりしていてとてもいきいきしてみえるのは、そのせいです。
ところが出産後は、女性ホルモンが通常のレベルに戻るため、ヘアサイクルも通常に戻り、これまで休止期に入らず抜けなかった分の髪が一気に抜けることがあります。
これが出産後脱毛です。出産後2～3ヶ月経つと脱毛が始まり、6ヶ月くらいまで続きます。そのため驚く方が多いようです。通常は、その後体力の回復とともに、自然にもとの状態にもどり、ヘアサイクルに従って毛髪が新たに生えてくるため、心配はありません。
まとめ
通常ヘアサイクルは、成長→退行・休止をくりかえしているが、妊娠中は女性ホルモンの影響で退行・休止しません。
出産後3～6カ月は、反動でヘアサイクルは一気に退行・休止状態になり、毛が抜けて薄毛になるが、女性ホルモンが安定してくれば、また妊娠前のヘアサイクルに戻ります。
戻らない場合は、分娩型脱毛症だけではなく、他の理由（ストレス・生活習慣）などがかんがえられます。
あまりにも髪が生えてこない場合は、クリニックに相談することをおすすめします。